佐賀新聞LIVE
2019.3.19
江北町出身で日本ろう者劇団顧問、俳優の井崎哲也さん(66)が
16日、佐賀県聴覚障害者サポートセンターで講演した。
パントマイムと手話の特徴を融合した「サインマイム」を披露し、
ろう者の表現の多様さを伝えた。
手の動きで鳥を表現する井崎さん=佐賀市の県聴覚障害者サポートセンター
井崎さんは「演劇の世界と出会い」と題し、手話で講演した。
サインマイムは、体の動きや表情で表現するパントマイムと
手話表現の特徴を併せ持つ無言劇。
井崎さんは、ハト、スズメ、ワシを手と体全体で表現してみせた。
ワシがウサギを狙う場面を演じると、会場からは大きな拍手が起こった。
井崎さんは手話で
「サインマイムでは、体や手を使って大きくも小さくも表現できる」
と解説した。
井崎さんは15歳で画家を目指して上京、
東京教育大附属ろう学校(現在の筑波大附属聴覚特別支援学校)美術科を卒業した。
挫折した後、パントマイムの神様と言われるフランスの
マルセル・マルソーの来日公演を見て演劇の道を歩み始めた。
単身渡米するなど、ろう演劇の経験を積んだ。
現在も東京を拠点に俳優として舞台に立ち、手話教室の講師も務めている。
講演会は同センターが主催、県内在住の聴覚障害者、
手話通訳者たち約80人が参加した。
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