SANSPO.COM 2019.1.9
聴覚障害者向けの競技「デフバスケットボール」で、
岩手県雫石町立雫石中3年の高山和也さん(15)が注目を集めている。
21歳以下で争う昨年7月の世界選手権大会で男子日本代表に最年少で選ばれ、
準優勝に貢献した。
米ワシントンで行われたデフバスケットボール世界選手権大会でプレーする高山和也さん
=2018年7月(西口恵さん提供)
「同じ障害のある子供に、チャレンジすることの大切さを伝えたい」
あどけない表情に頼もしさものぞかせる。
世界大会で日本代表は決勝戦まで勝ち進み、惜しくも開催国の米国に敗れた。
高山さんは予選リーグを中心に数試合に出場。
身長約170センチと小柄だが、得意のスリーポイントシュートを決めるなど存在感を示した。
幼い頃から難聴の高山さんは、小学4年の時に地元の少年チームで
バスケットボールを始めた。
普段は補聴器を着け、中学の部活動で健聴者と一緒にプレーしている。
少年チームの関係者の紹介で昨年1月にデフバスケットの代表選考に参加し、素質を見込まれた。
デフバスケットでは全く耳が聞こえない選手もいるため、
試合時の補聴器の着用は禁止されている。
周りの選手とのコミュニケーションが難しく、簡単な手話を覚えるなどして対応した。
高山さんは「声を出せないと、こんなに大変なんだと実感した」と振り返る。
自身の聴覚障害の程度は比較的軽いが、世界の舞台で共に戦った貴重な経験から
「重い障害の人の気持ちが分かる。それが誇り」と胸を張る。
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