パラ助成金、配分にメリハリ メダルに近いほど手厚く

NIKKEI STYLE  2018/12/15 



まもなく2019年度の国の予算案が決まる。

 スポーツ庁が競技団体の強化費として概算要求したのは

18年度予算比約15%増の110億円。


 鈴木大地スポーツ庁長官肝煎りの「鈴木プラン」に従い、

19年度から東京五輪・パラリンピックでメダル獲得が期待される団体により多くの

強化費を配分することになる。


 活動資金を強化費に頼るパラスポーツ団体には影響が出そうだ。  

 日本パラリンピック委員会(JPC)が18年度に配った強化費は約12億円。

うち4割を「基礎配分」、6割を「重点配分」に充てた。


 基礎配分はすべての加盟団体が対象だ。

直近のパラリンピックや聴覚障害者の五輪であるデフリンピック、

世界選手権での成績などを点数化。


 障害者スポーツコーチがいるなど強化体制も点数にし、

合計点で加盟団体をランク付けする。

 ランクが高いほど基礎配分の強化費は多い。  


重点配分はパラリンピック競技団体だけが対象だ。

 ここでは直近のパラリンピックなどでメダルを獲得した団体をA、入賞止まりをB、

出場しただけならC、それ以外をDとランク付けする。


 競技団体が要望する助成額に対して基礎配分で足りない額のうち、

ランクAなら例えばその40%、ランクDなら5%と割合に差をつけて渡す。


  鈴木プランは17年度からの2年間は「活躍基盤確立期」として各団体を支援。

19年度からを「ラストスパート期」として、「メダル獲得の最大化」にかじを切る。


 JPCは重点配分でさらにメリハリをつけることを検討しており、C、D団体への

お金は影響を受けそう。

 ただ20年には間に合わなくとも、24年大会でメダルが見込める有望株がいる場合は

どう評価するのかなど、東京大会偏重には異論もある。




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