わかやま新報 2018年12月14日
愛知県の名古屋市体育館で開かれた全日本デフバスケットボール選手権
(1、2日)で、和歌山と大阪の聴覚障害者らでつくるクラブチーム「誠family」が
3年連続となる優勝を飾った。
デフバスの主要大会3連覇は、春の全国デフバスケットボール大会に続く
快挙で、春冬合わせ6連覇を達成。
3年連続の2冠は過去に例のないデフバス界の偉業となる。
優勝した誠family
オーストラリア・メルボルンで開かれた第4回
アジア太平洋デフバスケットボール選手権を終え、帰国後わずか1週間足らず。
身体に疲労が残る過密スケジュールの中、また一つ快挙を成し遂げた。
全日本選手権は西日本、東日本予選の上位2チームが出場。
東日本の1チームが棄権したため、3チームが総当たりで頂点を争った。
仕事などの兼ね合いで選手登録6人で試合に臨んだ誠familyだが、第1試合
でHDBCを95―65の大差で破ると、優勝を懸けて
石川デフブルースパークスと対戦。
序盤こそリードを奪われたが、「戦術がハマった」と上田頼飛監督(37)
が振り返るように、徹底した守備戦術からリズムを生み出した。
堀悠祐選手の安定した3ポイントシュートなどで得点を重ねリードを奪うと、
早川倫夫選手が終始冷静にゲームをコントロール。
相手エースを封じ込める活躍で試合の流れをたぐり寄せ、
終わってみれば86―74で快勝した。
大会MVPは早川選手、3P王は堀選手が獲得。
堀選手と山田洋貴選手はベスト5にも選ばれた。
上田監督は「コンディションを整えられたのが勝因。しっかりまとまり、
3年間妥協せずにできた結果」と6連覇を喜んだ。
先日のアジア選手権でも優勝を飾るなど、いまや他チームとの力の差は歴然。
その一方で、聴覚障害の場合は健常者と比較されることもあるという。
今後について「比べられても感動を生み出せる選手、チームにしていきたい」
と語った。
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