2018.06.25 岩手日報
デフバスケ、世界に挑む
難聴の雫石中・高山さん代表選出
雫石町柿木の雫石中(大倉徹校長、生徒382人)男子バスケットボール部の
高山和也さん(3年)は、聴覚に障害がある21歳以下が対象の
「U-21デフバスケットボール世界選手権」(7月6~14日、米国ワシントン)
に日本代表として出場する。
生まれつき両耳が不自由だが、小学4年でバスケットボールを始めて以来練習に励み
実力が認められた。
県中総体と日程が重なる中、チームメートが世界への挑戦を後押し。
高山さんは「代表の誇りを胸に全力で戦う」と闘志を燃やす。
日本代表に選ばれたのは、中高生や大学生ら9人。高山さんは最年少メンバーだ。
同町のミニバスケットボールの元指導者が日本代表監督と知り合いで
高山さんのスリーポイントシュートの決定力などから代表候補に推薦。
1月に和歌山市で行われたトライアウトに参加し、代表合宿を重ねてきた。
U-21デフバスケットボール世界選手権の日本代表に
選ばれた高山和也さん(右から2人目)。
チームメートの激励を受け、活躍を誓う
世界選手権の期間中、同校バスケ部は県中総体に出場する。
高山さんは一時、3年間共にプレーしてきた仲間との出場を優先することも考えたが
幼なじみで同部副キャプテンの田中琳於(りお)さん(3年)が
「世界で経験を積めるせっかくのチャンス。無駄にせず、頑張ってほしい」と背中を押した。
高山さんは普段、補聴器を着けて生活するが、授業や部活動を他の生徒と共にこなす。
デフバスケットボールの魅力について「よく周りを見ないといけないのが難しいが
チームの絆が強まり、パスや連携がうまくいった時の喜びは大きい」と語る。
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