読売新聞オンライン
2019.3.27
プロの能楽師が所属する「能楽協会」と、重要無形文化財「能楽」の総合認定保持者で作る「日本能楽会」が共同で記者会見し=写真=、来年の東京五輪・パラリンピックに向けて2年がかりで「史上最大の能楽の祭典を開く」と発表した。
1964年の東京五輪でも能楽界が結集して「オリンピック能楽祭」を10日間開催した前例を踏襲し、「世界中の視線が集まるタイミングに能楽の魅力を世界、国内の方に広く発信したい」(観世喜正・能楽協会常務理事)という。
今年は「ESSENCE(エッセンス)能」と題した実験的な公演を、国立競技場にほど近い東京・千駄ヶ谷の国立能楽堂で7月31日、8月4日に開催。視覚、聴覚障害者向けの点字や字幕、手話通訳などを充実させた「バリアフリー対応」、複数の外国語の字幕を用意した「多言語対応」など4公演を行う。
その経験を生かして五輪期間中の2020年7月27~31日、8月3~7日の計10日間、「能楽フェスティバル 日賀寿ひかず能(仮称)」を同能楽堂で開く。各流派の宗家、人間国宝クラスが一堂に会し、能「清経」(シテ・友枝昭世)、狂言「月見座頭」(シテ・山本東次郎)などを上演予定。パラリンピック期間中も公演を行う計画という。
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