盲ろう者、地震想定し訓練 NPO法人実施「避難経路、体で覚えて」 /和歌山

毎日新聞
2019年3月11日


東日本大震災8年

 東日本大震災では、障害者ら災害弱者の避難が課題となった。

目と耳いずれも不自由な「盲ろう者」への行政の支援は今も不十分なままだ。


 和歌山市のNPO法人「和歌山盲ろう者友の会」は2月下旬、

南海トラフ巨大地震を念頭に初の避難訓練を実施し、

独自の対策に取り組み始めた。

【木原真希】

通訳・介助者の支援を受けながら車椅子で避難する盲ろう者の男性=和歌山市美園町5の美園商店街で、木原真希撮影


対応施設ゼロ 避難所生活に課題も

 和歌山市のみその商店街にある同会事務局。

通訳・介助者が地震を想定して盲ろう者3人の体を揺らした。


 揺れが収まると盲ろう者たちは白杖(はくじょう)を持って歩いたり、

介助者に車椅子を押してもらったりして避難を始めた。


3人は手に触れた状態で手話をする「触手話」で

介助者から状況説明を受けながら、避難所と仮定した建物に

約10分かけて到着した。


 同会理事長で盲ろう者の小杉純弘さん(63)は

訓練後、

「見えないし聞こえないので状況が分からず避難が…・・・




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