東京新聞(TOKYO Web)
2019年3月7日
手話ができる田川孝詞(たかふみ)警部補(47)が
勤務する瀬谷署北新駐在所に五日、
「手話駐在所」の看板が掛けられた。
手話駐在所の看板の横に立つ田川警部補(左から2番目)ら=瀬谷区で
警視庁管内に「手話交番」があると聞いた横浜瀬谷ライオンズクラブ(LC)が
「神奈川にも」と看板を寄贈した。
手話駐在所と銘打つのは県警初で、同クラブの小林信宏会長(42)は
「(耳が不自由な人は)電話で一一〇番ができない。ここに来れば安心だと思ってほしい」
と話す。
幼い頃に親戚に手話を習った経験があるという田川警部補は、
同駐在所に赴任して間もない一九九九年夏、チラシを見て関心を持った
大和市の手話サークルに入会。
耳が不自由な知り合いに覚えたての手話を使ったところ、
「伝わったのが思いのほかうれしくて」のめり込んだ。
二〇〇九年には、全国に三千数百人しかいない厚生労働省が認定する
「手話通訳士」の試験に合格するまで上達した。
その後、特別支援学校で生徒に警察官の仕事を紹介する講演をし、
耳が不自由な人が絡む事件や事故では手話通訳として活躍している。
田川警部補は
「趣味で手話を勉強している警察官もいる。そうした人が増えれば」
と語った。
(福浦未乃理)
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