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2019.02.24
最近、物覚えが悪くなったという症状に悩んでいませんか?
もしかしたら、スマートフォンの使いすぎによるものかもしれません。
※画像はイメージです(以下同じ)
2月19日放送の『クローズアップ現代+』(NHK)では、ス
マートフォンの使用が脳に悪い影響を与える
「スマホ脳過労」について特集され、反響を呼んでいました。
人の名前が思い出せない「スマホ脳過労」の症状
・時間が空いたらスマートフォンを取り出す
・知っている人の名前がすぐに出てこない
・すぐ落ち込むようになった
こうした症状が現れていたら、スマホ脳過労かもしれません。
番組内で、岐阜県のもの忘れ外来「おくむらメモリークリニック」
の奥村歩院長は「5年ほど前から働き盛り世代の患者が急増した」と話します。
スマホ脳過労に陥ってしまうと、もの忘れが激しくなり、
激昂して周囲に声を荒げるようになってしまったり、
映画や本を読んでも感動できなくなってしまったりするなどの
性格面にも悪影響が出てきてしまうようです。
そして、そのことに本人の自覚はなく、
奥村医師も
「周囲の指摘を受けて、受診するケースが少なくない」
と述べています。
スマホに触れず脳をぼんやりさせるべき
脳には、ぼんやりしている時に活発化する
「デフォルト・モード・ネットワーク」という
回路があることが分かっています。
脳の情報処理には「インプット」「情報の整理」「アウトプット」
の3つの段階があり、「デフォルト・モード・ネットワーク」は
インプットした情報を整理するための回路であり、
ぼんやりしなければ、この回路は働きません。
番組で、脳神経外科の奥村歩医師は
「スマホが息抜きだと考えているかもしれないが、息抜きが息抜きになっていなくて、スマホが“脳過労”を増悪させる最大の原因になっている方が非常に多い」
と番組の中で解説しています。
ぼんやりすべき時に、スマートフォンを使ってしまうと、
逆に膨大な文字や映像が脳にインプットされてしまうため
情報の整理が行われず、脳がゴミ屋敷のような状態になってしまうのです。
スマホのせいで難聴になる人が続出?
世界保健機関によると、世界の12~35歳までの若者のうち、
ほぼ半数に当たるおよそ11億人がスマートフォンなどの音響機器などによって、
大きな音に過剰に晒され、難聴になる恐れがあるとしています。
さらに、すでに世界の総人口の5%にあたる4億6600万人
(大人4億3200万人、子ども3400万人)に聴覚障害の症状が現れており、
2050年までに9億人を超える人々(10人に1人)が
聴覚障害を抱えることになるだろうと分析しています。
若者が難聴にならないために、全てのスマートフォンや音楽プレーヤーに
音量を制限する機能や、どれくらい視聴したのかを
表示する機能をつけるように求めています。
WHOのテドロス・アダノム事務局長は
「一度失った聴力は戻らないということを理解しなければならない」
と危機感をあらわにしています。
「自分もスマホ脳過労かも」身に覚えがある人が多数
「自分も気をつけなきゃと思った、って呟いている時点でもう手遅れかも…」
「なによりも自覚症状が無いっていうのが恐ろしい!」
「わたしも、人の名前がすぐに思い出せないことある…もうスマホ脳過労になってるかも」
ネットでは、番組の内容に身に覚えがあるという人が少なくありません。
スマートフォンは、現代人にとって必要不可欠な存在、
ついつい気になってしまうのも分かる気はします。
前出の奥村医師は
「まずは5分でもいいからスマホを触らない、ぼんやりする時間を作る」
ことを勧めています。
お風呂やトイレ、寝室にスマホを持ち込まない、
起きてすぐスマホをチェックしない、食事中、会話中は
スマホを控えるなどスマホと距離を置く
デジタルデトックスが必要かもしれません。
<TEXT/湯浅肇>
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