西日本新聞 2019年02月17日
飯塚、嘉麻、桂川2市1町の聴覚障害者が入会している
「嘉飯聴覚障害者協会」(金子利男会長、約50人)が16日、
飯塚市で、ガス器具の安全な使い方を手話で学ぶ学習会を開いた。
ガス警報器の使い方などの説明を手話で受ける参加者たち
「ガス点検の際に疑問があっても直接聞けない」との指摘を受けた企画。
参加者からは
「警報器やガス漏れの対応は以前から心配だった。疑問が解消できてよかった」
と好評だった。
嘉飯地区LPガス協会の鶴原健夫会長、設備点検の担当者らが講師に立った。
スライドを使った説明の後、こんろやボンベ、警報器を作動させて
仕組みや正しい使い方を教えた。
鶴原会長は
「ガスのにおいがしたり、警報を確認した場合は換気扇など家電製品の電源を触らず、
窓を開けてほうきなどでたまったガスを外へ出して」
と呼びかけた。
手話を使った質疑応答や意見交換の話題は、ガス警報器に集中。
集合住宅に住む女性は
「以前、警報器が鳴ったときは、近所の人から教えてもらった。振動するタイプがいいが、
それでも寝ているときは気づきにくい」
と心配そうな表情を見せた。
同障害者協会の金子会長(76)は
「例えば、冷蔵庫の開けっ放しで鳴る警告音は、聴覚障害者には聞こえない。
生活の上で健常者に便利なものが、私たちには使えない不便さがある。
今後も講師を呼ぶ学習会を検討したい」
とした。
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