愛媛新聞ONLINE 2019年2月11日
昨年11月17日、松山市のひめぎんホールで開かれた県高校総合文化祭(高文祭)。
松山聾学校中・高等部の全生徒13人が初めて合唱部門の舞台に立った。
「手話歌」を披露するためだ。
手話で歌う松山聾学校の生徒たち
会場には20校、300人以上の生徒が集まっている。
聾学校は全校で38人。
普段見たことのない人数に圧倒され、みんなの顔がこわばった。
「私たちの言語である手話を広く知ってもらおう」―。
先生から勧められたのがきっかけで出場を決めた。
手話歌は歌詞に合わせて、肉声と手話で歌う。
曲は歌手AIさんのヒット曲「みんながみんな英雄」だ。
5月から朝の会や昼休みなどの時間を使って練習を重ねた。
私たちは、今流れているメロディー(歌詞)はどこか、
先生の口の形や手話を見ながら歌う。
歌詞に合った表情ができるよう気を付けるのはとても難しかった。
いよいよ本番。手話歌を披露し始めると、手拍子が起こった
。おかげでみんなの緊張がほぐれ、いつも通りに歌うことができた。
「会場の優しさに、とてもうれしくなった」と参加した生徒は口々に話した。
他校の素晴らしい歌唱に聞き入ったり、
発表に手話を取り入れてくれた学校に感動したり、とても充実した一日だった。
「音楽にはいろんな形があるということを教えてもらった」
という言葉を添えて特別賞をいただいた。
深く思い出に残った高文祭だった。
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