朝日新聞デジタル 2019年2月6日
青森県むつ市は、窓口で市民と応対する職員に対し、
特段の事情がないかぎりマスクをつけずに接するよう求めている。
「不快な印象を与えない」とする窓口対応改革の一つだ。
マスクなしで窓口対応をする職員。マスクをする職員は減ったという
=2019年1月17日午後3時18分、青森県むつ市役所、伊東大治撮影
風邪の流行期となる冬場はマスク姿が多くなりがちだが、
体調が悪い職員には「窓口対応をさせない」
「自宅で休ませる」ことを徹底した上で
「ノーマスク」を推進している。
窓口で市民と接する際にマスクをしていると
「表情が見えづらく不快な印象を与えかねない」
「会話が聞き取りづらくなって説明の内容が十分に伝わらない恐れがある」
というのが着用禁止の理由だ。
市の窓口を訪れた人に、本人確認のためにマスクを外してもらうこともある。
市民サービス推進監である坂野かづみ市民課長は
「市民にマスクを外すように求めながら、こちらがマスクをして対応するのは
どんなものかとも考えた」と話す。
ノーマスクは「窓口サービス日本一」を目指す改革の一環として、
昨年12月中旬から始まった。
職員の接遇研修で招いているマナー講師とも相談した。
坂野課長によると、窓口を訪れた市民からは評価する声が寄せられているという。
悩ましいのは、健康上の理由などからマスクをつけざるをえない場合だ。
アレルギーなど健康上の理由や業務上必要な場合もあることをふまえ、
一律にマスク着用を禁止することまではしていない。
むつ保健所管内では先月24日にインフルエンザ警報が発令され、
感染者にはマスク着用の徹底が呼び掛けられている。
抵抗力の弱い小さな子どもが家庭にいるなどの理由で
「病原菌を家庭に持ち帰りたくない」と心配する職員もいて、
市はこういったケースもノーマスクの例外としている。
(伊東大治)
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