防災時に役立つパック料理 湖西で聴覚障害者が体験 

中日新聞  2019年1月11日


湖西市の地域防災指導員と参加者が和気あいあいと進めた調理講座=湖西市古見で


 災害時に役立つパッククッキングを聴覚障害のある人に

体験してもらう講座が十日、湖西市古見の市健康福祉センターであり、

湖西、浜松両市などの二十人が料理法を学んだ。


  聴覚障害のある人が地域の防災活動にほとんど参加できておらず、

情報が少ないことから、支援の必要性も知ってもらいたいと、

県聴覚障害者協会女性部が湖西市に依頼。

 市の地域防災指導員が協力した。 


 パッククッキングは、高密度ポリ袋に米や切った材料、調味料を入れて湯せんする。

電気やガス、水道が止まった災害時に水や鍋の使用を最小限にできる。


  この日はチキンライスやカボチャの煮物、ソーセージポトフ、

バナナ蒸しパンなど七品に挑んだ。


 湯せんすると膨らむため、ポリ袋の空気を抜く必要があり、参加者は

口の縛り方などに悪戦苦闘しながら取り組んだ。

 指導員も身ぶり手ぶりで熱心に教えた。 


 指導した高柳啓成さん(71)は

「障害のある人との防災講座は初めてで私たちも勉強になる。情報を得るのが

難しい人たちのために今後もいろいろな形でやっていきたい」。


 企画した女性部の堀尾喜子さん(67)は

「具体的な知識を学べたことだけでなく、指導員と聴覚障害者が交流し、

コミュニケーションを取れたことが良かった」と話した。 

(野村由美子)




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