多元的な言語発展を目指す法律が成立 文化相「母語に誇りを」/台湾

中央社フォーカス台湾  2018/12/25


(台北 25日 中央社)台湾固有のエスニックグループが使用する

自然言語や手話の保存、振興を後押し、各言語の平等化と発展を目指す

「国家言語発展法」が25日、立法院(国会)の審議を通過して成立した。


 鄭麗君文化部長(文化相)は、「台湾の歴史的な瞬間」だと喜ぶとともに

政府が全力でサポートすることを約束。

全ての国民が誇りを持って自らの母語を使ってほしいと期待を示した。 

鄭麗君文化部長

 台湾では昨年6月に「原住民族言語発展法」、今年1月に「改正客家基本法」が公布、

施行されており、それぞれに先住民言語と客家語を国家の言語として定めている。


 国家言語発展法は台湾語をはじめ、この2法に含まれない言語や手話も包括し、

伝承の危機にある言語の保存や振興のよりどころとなる。


 各言語の名称はあえて定めず、実際の使用者が命名権を持つとされた。 

 同法では、政府が定期的に会議を開き、伝承の危機にある国家の言語について

優先的に対策を取ることや、調査体制とデータベースの構築、就学前や

小中高就学期間における子どもの言語学習機会の保障などが定められた。 


  教育部は同法に基づき、小中高の12年間で児童・生徒が1つの言語を選択して

学習できるカリキュラム作りと環境を整え、2022年8月1日からの実施を目指す。


 今後、関係省庁や地方の教育機関によって個々の学習開始年齢や

授業数など詳細を話し合い、教員の育成を進めていくとしている。  




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