日経電子版 2018/11/26
厚労省
風疹予防接種、30~50代男性の無料化検討
厚生労働省は首都圏を中心に流行している風疹対策として、抗体を持っていない人が多い
30~50代男性を予防接種法に基づく定期接種の対象に加える検討を始めた。
原則無料とすることで、予防接種を促し、さらなる流行拡大の防止につなげる。
風疹の検査・予防接種を呼びかける首都圏自治体のポスター
また、抗体の有無を調べる検査についてはすでに無料化する方針を固め、
2018年度の補正予算に費用を計上する。
根本匠厚生労働相は26日の衆院予算委員会で、「予防接種法の位置づけを含め、
風疹の予防接種の推進方策を検討したい」と述べ政府として対策を強化する考え示した。
風疹は今年、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県を中心に感染が拡大。
特に患者の多い5都県では10月から、妊娠を希望する女性と家族が
抗体検査や予防接種を優先的に受けられるようになった。
ただ、感染者数は2千人を超え、流行が続く。
来年以降、患者数が急激に増える懸念も指摘されている。
患者数の約3分の2を学齢期に予防接種を受けていない30~50代の男性が占めた。
この世代では抗体の保有率が80%程度にとどまる。
大流行を防ぐため、重点的な対策が必要になっている。
風疹の定期接種は現在、1歳と小学校入学前の計2回。
予防接種法上で定期接種となると、原則無料で接種できるほか、
副作用時の救済制度の対象にもなる。
厚労省は感染リスクが高い30~50代の男性も
定期接種の対象とする方向で調整を進める。
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