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聴覚障害者ら歓喜 県議会、手話言語条例可決
「手話は命」県政史上初、議場で通訳
議員提案の手話言語条例の採決に伴い、県議会の提案理由説明では、手話通訳者の姿があった=県議会棟
「手話は命」―。
佐賀県議会で手話言語条例が可決された25日、傍聴席で
聴覚障害者や支援者たち約70人が歓喜した。
関係者は、コミュニケーションをはじめ、聴覚障害者を取り巻く環境の改善に期待を寄せた。
手話通訳士が県政史上初めて議場で通訳した。採決の際、聴覚障害者らは
身を乗り出して見守り、全会一致で可決すると、笑顔でうなずいたり、
握手したりして、目に涙を浮かべる人もいた。
閉会後、議場で「手話は命」と書かれたうちわや横断幕を掲げ記念撮影し、
県議会から県聴覚障害者サポートセンターまで約1キロを歩いた。
「手話はいのち」と書かれた横断幕を持ちパレードした聴覚障害者や支援者たち=佐賀県議会
議場で通訳した香田佳子さんは「通常は認められていない議場での通訳が認められて、
うれしい。条例は、手話や聴覚障害者のことを知ってもらう第一歩になると思う」
と共生社会の進展に期待する。
県聴覚障害者協会の中村稔理事長は「とても感慨深い。
『障害の有無に関わらず、相互に尊重し合いながら共生する』という文言がある。
県民すべてが当たり前のように手話を習得でき、使える社会になってほしい」
と手話で語った。
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