富山大発のメニエール病の新たな治療法

日本の研究.com  2018.09.13
国立大学法人 富山大学総務部総務・広報課



(概要)

 難治性のめまいを来す疾患としてメニエール病が知られています。

富山大学医学部耳鼻咽喉科(将積日出夫教授の研究グループ)で開発した

中耳加圧装置による新しいメニエール病の治療法(中耳加圧療法)が、

平成 30 年 9 月より保険診療でできるようになりました。


  メニエール病のめまい発作に対しては、まず外来で薬物治療が行われます。

そして薬物治療が奏功しない難治例では、入院による手術治療が行われてきました。

中耳加圧療法は薬物治療と手術治療の中間に位置し、薬物治療が奏功しない

難治例のめまいを在宅で治療することを目的とした新しい治療法です。


 富山大学耳鼻咽喉科では、2007 年から中耳加圧療法の臨床研究を続け、

メニエール病の難治性めまいの制御に有効であることをまず明らかにしました。


  そこで、富山大学では第一医科株式会社および株式会社ハイメックと共同で、

「非侵襲な中耳加圧装置」(図)を開発しました。



富山大学耳鼻科開発の中耳加圧装置


 附属病院で治験等を経て、このたびメニエール病等初の医療機器として

厚生労働省により薬事承認・保険収載されました。


  今後、難治性めまいに悩むメニエール病の患者さんが、

この新しい治療を保険診療により受けることが可能となります。




0コメント

  • 1000 / 1000