神戸新聞NEXT 2018/9/13
強制不妊問題 聴覚障害者
月内にも提訴 神戸と明石の夫婦
神戸地裁=神戸市中央区橘通2
旧優生保護法(1948~96年)に基づき、障害者らに不妊手術が繰り返されていた問題で、
聴覚障害を理由に手術を強いられた神戸市の男性(79)と明石市の女性(86)が、
国に損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こす意向を固めた。
支援する優生保護法被害兵庫弁護団が13日会見し、9月末の提訴を目指して
準備を進めていることを明らかにした。
この問題で聴覚障害者が提訴するのは全国初。
それぞれの配偶者にも聴覚障害があり、原告に加わる。
弁護団によると、神戸市の男性は妻と結婚する数カ月前、20代で手術を受けた。
双方の親同士が本人たちには隠したまま、不妊手術を「結婚の条件」と決めていたという。
一方、明石市の女性も20代で夫と結婚し、間もなく妊娠したが、
同じく説明もなく肉親に中絶手術と不妊手術を強いられたという。
請求する賠償額は検討中だが、弁護団は旧法について
「(子どもを持つかどうかの)自己決定権を侵害する違憲な法律だった」
と主張している。
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