中日新聞 2018年(平成30年)8月23日
いじめなくすのは 法律ではなく心 富山
聴覚障害ある弁護士 手話で講演
いじめや差別について考える法テラス富山の講演会が
二十二日、富山市の県民会館で開かれた。
生まれつき聴覚に障害がある弁護士の若林亮さんが
手話で「障害を力に変える」をテーマに語り、
「法律は人の心には立ち入れない。いじめをなくすには一人一人の心が大事」
と呼び掛けた。
「いじめをなくすには一人一人の心が大事」と手話で語る若林亮さん
=富山市の県民会館で
若林さんは母方の実家が高岡市にあり、北陸に縁がある。
新聞社での校閲の仕事を経て弁護士を志し、現在は
法テラス東京法律事務所の弁護士として活動する。
若林さんは「いじめの背景には相手を見下す気持ちがある」と指摘。
また、障害がある人や社会生活に困難を抱える人を放置することを
「合理的配慮の欠如」として、差別の新しい考え方として紹介した。
共生社会の実現に向けて
「互いを尊重しながら生きる社会になるべきだ。
それがいじめや差別をなくすことにつながる」
と訴えた。
(柘原由紀)
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