ニフティニュース(@niftyニュース) 2018年08月04日
【ミャンマー】大学生が初の映画祭
民主化で学生活動が活発化
2018年7月24日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで、学生サークルの有志が映画祭を開いた。
学生が主催した映画祭は、ミャンマーで初めてという。
フィクションやドキュメンタリーなど短編映画10本が上映され、ヤンゴン工科大学の
リンテッアウン監督の、聴覚障害の男性を描いた「サイレンス」が最優秀作品賞を受賞した。
最優秀作品賞に選ばれ、喜びの表情を見せるリンテッアウン監督(右)
(ヤンゴン、撮影:茂野新太)
主催者は、ヤンゴン大学とダゴン大学の映画製作サークルの学生有志6名。
会場となったヤンゴン大学のホールにはおよそ350席が設けられ、学生の観客で満席だった。
主催者の1人、ダゴン大学のピャソンウーさんは、映画祭の目的を、若手映画監督の
発表の場を広げることだと説明した。
「学生たちは、情熱は十分だが、資金と技術が不足している。
優秀な監督に賞金を贈ることで、さらに良い映画を作ってほしい」とも語った。
映画祭の開催以前に、学生らを集めて4度のワークショップを
開き、映画撮影技術を学んだという。
ミャンマーでは長らく続いた軍事政権下で、学生の活動は大幅に規制されてきた。
1988年の民主化運動をきっかけに大学は弾圧され、1996年にはヤンゴン大学が閉鎖。
民政移管後の政策変更で2013年にヤンゴン大学は再開されたが、今も学生のサークル活動は少ない。
そんななか、学生による映画祭が開催にこぎつけたことは、民主化による変化の一つと言えそうだ。
【取材/執筆:茂野新太】
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