2018/6/15 神戸新聞NEXT
手話の基本、教諭ら学ぶ
伊丹市が初の派遣講座
聴覚障害者や手話への理解を深めてもらおうと、兵庫県伊丹市は14日
同市千僧1の市立中央公民館で、市内の小中学校で
特別支援学級を担当する教諭を対象に手話講座を開いた。
約30人が出席し、聴覚障害のある女性や手話通訳士らから手話の基本を学んだ。
手話通訳士らから手話の基本を教わる特別支援学級の教諭ら=市立中央公民館
市障害福祉課によると、昨年3月時点で聴覚障害のある市民は614人。
うち22人は18歳未満で、同市は今年4月
手話を言語として理解してもらおうと「手話言語条例」を施行。
講座は同条例を機に企画された手話講座講師派遣事業の初回として行われた。
講座は、聴覚障害のある清原貴子さん(75)=同市=と
手話通訳士の吉田美喜子さん(68)=同市=が講師を務めた。
2人は「山」や「橋」など形から生まれたり、漢字が基であったりと
手話の基本を紹介。
自己紹介の練習もあり、上手にできた参加者は手話の拍手で褒め合った。
また、ろう者が肩をたたくのは他人を呼ぶ合図と紹介され
吉田さんが「たたかれて怒る人もいるが
ただ呼んでいるだけと子どもたちに教えてほしい」と説明。
清原さんは「聞こえないのは不幸ではなく不便なだけ。
社会の理解で不便を補ってほしい」と訴えた。
手話講師の派遣は市内在住、在勤、在学の人が
過半数を占める5人以上のグループであれば無料で申し込める。
市障害福祉課TEL072・784・8032
(竜門和諒)
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